○南部水道企業団請負工事監督規程

平成27年4月1日

規程第2号

(趣旨)

第1条 この規程は、南部水道企業団(以下「企業団」という。)における工事請負契約の適正な履行を確保するために行う監督の実施について、法令その他別に定めるもののほか、必要な事項を定めるものとする。

(監督員の職務)

第2条 企業団が執行する請負工事(以下「工事」という。)の適正かつ円滑な実施を図るため、南部水道企業団契約規則(平成26年規則第1号)第42条の規定による監督職員(以下「監督員」という。)を次のとおり定める。

(1) 主任監督員

(2) 現場監督員

2 主任監督員は、当該工事を所掌する課(以下「工事担当課」という。)等の工事施工監理事務を所掌する班の班長又は班長相当職以上とし、当該課長の命を受け現場監督員に対し、職務分担、監督事項等を的確に指示する等所掌する工事の指揮監督を行う。

3 現場監督員は、主任監督員の指名に基づき工事担当課長が命じ、主任監督員の指示を受け、工事現場の施工及び技術の指導監督に従事する。

4 前3項の規定にかかわらず、企業長が必要と認めるときは、別段の措置をとることができる。

(安全帽等)

第3条 監督員は、工事の現場監督に従事するときは、安全帽、作業服及び安全靴を着用しなければならない。ただし、工事現場の状況により安全上特に支障がないと認められるときは、この限りでない。

(現場状況の熟知)

第4条 監督員は、当該工事に係る請負契約書、設計図書及び関係法規を熟知し、請負者(現場代理人及び主任技術者等を含む。以下同じ。)の状況並びに工事現場の実態を把握し、適正な施工に留意しなければならない。

(厳正の保持)

第5条 監督員は、請負者その他利害関係者に対しては、特に厳正かつ公平な態度で臨まなければならない。

(一般的注意)

第6条 監督員は、常に工事が円滑に行われるよう配慮しなければならない。

(監督員の交替)

第7条 監督員が交替するときは、前任者は事務引継書を作成し、次条に規定する書類及び帳簿その他当該工事に関し必要な事項を後任者に引き継ぎ、双方連署の上、工事担当課長に報告しなければならない。

(書類等の整理)

第8条 監督員は、請負者から提出された書類及び自己の提出する報告書等を保管し、常にその経過を明らかにしておかなければならない。

(備付け書類等)

第9条 監督員は、次に掲げる書類を整備しておかなければならない。

(1) 契約図書(契約書、図面、仕様書、質問回答書等)

(2) 請負工事契約関係書類

(3) 工事工程表及び工事実施工程表

(4) 施工計画書及び材料承諾願

(5) 工事打合せに関する書類

(6) 前各号に掲げるもののほか、必要な書類

(建設工事の記録)

第10条 監督員は、建設工事の施工において、必要な手続が適切に施行されているかを、別に定める施工プロセスのチェックリストにより確認し、記録しなければならない。

(工事打合せに関する記録)

第11条 監督員は、請負者(現場代理人、主任技術者等を含む。)に対し重要な指示を与え、若しくは請負者の疑義に答えたとき、又は現場打合せをしたときは、その要旨を工事打合せ記録に記入しておかなければならない。

(工事状況の報告)

第12条 監督員は、施工の状況を把握し、工事の適正な監督を図るため、請負者から工事月報その他必要な報告書等を提出させ、確認しなければならない。

(材料検査記録)

第13条 監督員は、現場に搬入された材料について試験又は検査(確認を含む。)を実施したときは、その結果を材料確認調書に記録しておかなければならない。

(貸与品及び支給材料)

第14条 監督員は、貸与品又は支給材料がある場合は、請負者に立会いを求め、検査して引き渡し、その都度借用書又は受領書を徴し、常に貸与品又は支給材料の状況を明らかにしておかなければならない。

(通則)

第15条 監督員は、設計図書等に基づいて、工事の安全、品質の確保に努め、工事が適正かつ円滑に施工されるよう監督しなければならない。

(搬入材料の取扱い)

第16条 監督員は、工事に使用する材料について使用前に品質、規格、数量等の検査(確認を含む。)をし、合格した材料については、刻印、仕分けその他の方法により合格の材料と検査未済又は不合格の材料とを明らかに区分する措置をとらせ、不合格の材料については、遅滞なく工事現場から搬出させなければならない。

(細部設計図及び原寸図)

第17条 監督員は、必要があると認めるときは、請負者に施工上必要な細部設計図又は原寸図等の提出を求め、これを検査し、必要な指示又は承諾を与えなければならない。

2 前項の場合、特に重要と認めるものについては、あらかじめ工事担当課長の承認を受けなければならない。

(工事の促進)

第18条 監督員は、請負者から提出された工事着手届及び工程表に基づき、工事現場での工事着手が行われたときは、工事担当課長に報告しなければならない。

2 監督員は、常に工事の進捗状況に注意し、計画工程と実施工程の照合を行い、工事が計画工程より遅れているとき、又は遅れるおそれがあるときは、請負者に対し厳重に警告するとともに、その対策について意見を付して工事担当課長に報告しなければならない。

3 監督員は、天災その他の事故によって工事の進捗が妨げられたときは、その状況を調査し、速やかにその対策について意見を付して工事担当課長に報告しなければならない。

4 監督員は、請負者から提出された工事月報により、工事の進捗状況を工事担当課長に報告するものとする。

(工事の立会い)

第19条 監督員は、設計図書において監督員の立会いの上施工するものと指定された工事については、立会願により立ち会わなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、監督員は、工事が契約図書どおりに行われているかどうかの確認をするために必要に応じ、工事現場又は製作工場に立ち入り、立会いし、又は資料の提出を請求できるものとし、請負者はこれに協力しなければならない。

(破壊検査)

第20条 監督員は、契約図書において監督員の検査、確認、立会いの指定されたもののうち、請負者がその義務を怠って施工した場合又は工事の施工部分が設計図書に適合しないと認められる相当の理由がある場合において、必要があると認められるときは、施工部分を破壊して検査し、施工の適否を確認しなければならない。この場合において、重要なものについては、工事担当課長の指示を受けなければならない。

2 前項の場合において、工事担当課長は、技術管理者に意見を求めることができる。

(改造請求)

第21条 監督員は、工事の施工部分が設計図書に適合しない場合において、必要があると認められるときは、請負者に対し改造を請求しなければならない。この場合において、その旨を工事担当課長に報告しなければならない。

(緊急措置)

第22条 監督員は、災害防止その他工事の施工上、緊急やむを得ず請負者に対して臨機の措置をとらせる必要があるときは、応急の措置をさせ、その結果を工事担当課長に報告しなければならない。

2 監督員は、請負者から緊急でやむを得ない事情により臨機の措置をとった旨の通知を受けたときは、意見を付して工事担当課長に報告しなければならない。

(設計図書と工事現場の不一致等)

第23条 監督員は、次の各号のいずれかに該当する事実の確認を請負者から請求されたとき、又は自ら次の各号に掲げる事実を発見したときは、請負者の立会いの上、直ちに調査を行わなければならない。

(1) 図面と仕様書、現場説明書及び現場説明に対する質問回答書が一致しないこと(これらの優先順位が定められている場合を除く。)

(2) 設計図書に誤謬又は脱漏があること。

(3) 設計図書の表示が明確でないこと。

(4) 工事現場の形状、地質、湧水等の状態、施工上の制約等設計図書に示された自然的又は人為的な施工条件と実際の工事現場が一致しないこと。

(5) 設計図書で明示されてない施工条件について、予期することのできない特別な状態が生じたこと。

2 監督員は、前項各号について、調査の結果(これに対してとるべき措置を指示する必要があるときは、当該指示を含む。)を請負者の意見を聴いて取りまとめ、工事担当課長に報告の上、調査の終了後14日以内にその結果を請負者に通知しなければならない。ただし、その期間内に通知できないやむを得ない理由があるときは、あらかじめ請負者の意見を聴いた上で、当該期間内に通知延長することができる。

(工事の変更及び中止等)

第24条 監督員は、設計図書の内容を変更する必要があると認められる場合又は工事の施工を一時中止し、又は打ち切る必要があると認められる場合は、速やかに理由を付して工事担当課長に報告し、その指示を受けなければならない。

(工事の一部委任等)

第25条 監督員は、請負者から第三者を指定して工事の一部を委任し、又は下請負について申請又は変更したことの通知を受けたときは、その適否について審査し、意見を付して工事担当課長に報告しなければならない。

2 監督員は、請負者が通知をしないで工事の一部を第三者に委任し、又は下請負に付して工事を着工させたときは、その旨を工事担当課長に報告し、指示を受けなければならない。

3 監督員は、受託者又は下請負者が工事施行上著しく不適当と認めたときは、その取扱いについて工事担当課長に報告し、指示を受けなければならない。

(現場代理人等)

第26条 監督員は、請負者から現場代理人及び主任技術者届を受けたときは、その適否を審査し、工事担当課長に報告しなければならない。

3 監督員は、工事の施工に関し、現場代理人又は主任技術者、専門技術者若しくは作業員が著しく不適当と認められたときは、その取扱いについて理由を付して工事担当課長に報告し、その指示を受けなければならない。

(解体材等の処理)

第27条 監督員は、工事施工に伴う解体材又は発生材が生じたときは、必要に応じ請負者からその内容を明らかにした調書を提出させ、工事担当課長に報告し、その処置について指示を受けるものとする。

(障害物)

第28条 監督員は、工事施工に支障がある物件等を発見したときは、関係機関及び関係者に連絡し、事前に適正な処置をとらなければならない。

(工事目的物等の損害)

第29条 監督員は、次に掲げるものについて、遅滞なくその事実を調査し、その結果を請負工事被害報告書に意見を付して、工事担当課長に報告し、その指示を受けなければならない。

(1) 工事の引渡し前に、工事目的物又は工事材料について生じた損害その他工事の施工に関し生じた損害があったとき。

(2) 工事の施工に伴い第三者に損害を及ぼしたとき。

(3) 工事引渡し前に天災等の不可抗力により工事目的物、仮設物又は工事現場に搬入された検査済み工事材料若しくは建設機械器具等に生じた損害について、請負者から通知を受けたとき。

(工事の未着工)

第30条 監督員は、請負者が正当な理由なく工事に着手しないとき、その他契約の履行が確保されないおそれがあると認めるときは、速やかにその理由を調査して、工事担当課長に報告しなければならない。

(契約解除の申出)

第31条 主任監督員は、請負者から契約解除の申出を受けたときは、直ちに契約解除要件を確認して工事担当課長に報告し、その指示を受けなければならない。

(工期の延長)

第32条 監督員は、請負者から工期延長願いの提出を受けたときは、速やかに内容を確認の上、意見を付して工事担当課長に報告しなければならない。

2 工事担当課長は、前項の工期延長を認めた場合には、速やかに検査主管課長にその旨を通知しなければならない。

(次長への報告)

第33条 工事担当課長は、第18条第20条第1項第21条第22条第24条第25条第27条第29条から第31条まで及び前条第1項の規定による報告を受けたとき、又は監督上特に重要なものについては、意見を付して検査主管課長及び技術管理者を経て次長に報告しなければならない。

(貸与品等の返還)

第34条 現場監督員は、使用済みの貸与品又は工事の完成若しくは打切り又は契約解除によって不要となった支給材料等で返還を受けるべきものがあるときは、請負者から内容を明らかにした調書を提出させ、指定の場所において受領し、必要な措置をとらなければならない。

(工事完成等の報告)

第35条 現場監督員は、工事完成が近づいたときは、工事完成の見込期日の7日前までに工事担当課長に報告しなければならない。

2 監督員は、請負者から既済部分確認願又は完成届等の提出を受けたときは、速やかに現場を確認の上受理し、検査に必要な準備をするとともに工事担当課長に報告しなければならない。

(検査依頼)

第36条 工事担当課長は、完成検査については工事完成届け、既済部分検査については工事出来高調書を、検査依頼書に添付して南部水道企業団工事検査規程(平成27年規程第1号)第2条第1号に規定する検査主管課長に提出しなければならない。

(検査の立会い)

第37条 監督員は、検査員が工事の検査を行う場合には、その場に立ち会わなければならない。

2 当該工事の監督員、現場技術員及び請負者(現場代理人、主任技術者等)は、出来高図、出来高計算書等の検査に必要な資料を検査員に提出し、協力しなければならない。

3 監督員は、検査の結果、補修又は改造を要する場合においては、その履行を監督し、確認の上、速やかに再検査の手続をとらなければならない。

(工事施工台帳等の作成)

第38条 現場監督員は、当該工事の検査が完了したときは、速やかに工事施工台帳等を作成しなければならない。

この規程は、平成27年4月1日から施行する。

南部水道企業団請負工事監督規程

平成27年4月1日 規程第2号

(平成27年4月1日施行)

体系情報
第6編
沿革情報
平成27年4月1日 規程第2号